八代市個人情報保護条例
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○八代市個人情報保護条例
平成17年8月1日
条例第24号
目次
第1章総則(第1条―第5条)
第2章実施機関が取り扱う個人情報の保護

第1節実施機関の義務(第6条 ―第13条)
第2節個人情報の開示、訂正、消去及び利用等中止請求(第14条 ―第30条)
第3節救済措置等(第31条―第34条)
第4節他の法令等との調整等(第35条)

第3章事業者に対する施策等(第36条・第37条)
第4章八代市個人情報保護審査会(第38条―第40条)
第5章雑則(第41条・第42条)
第6章罰則(第43条―第47条)

附則

第1章総則
(目的)
第1条この条例は、個人情報の適正な取扱いに関する基本的事項を定めるとともに、実施機関が保有する個人情報の開示、訂正、消去及び利用等中止を求める権利を明らかにすることにより、市政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。

(定義)
第2条この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 個人情報個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。ただし、法人その他の団体に関する情報に含まれる当該法人その他の団体の役員に関する情報を除く。
(2)
実施機関市長(公営企業管理者の権限を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、公平委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。
(3)
事業者法人その他の団体(国、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第59号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)、地方公共団体及び地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)を除く。以下「法人等」という。)及び事業を営む個人をいう。
(4)本人個人情報から識別され、又は識別され得る個人をいう。
(5)公文書実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。
ア一般に容易に入手することができるもの又は一般に利用することができる施設において閲覧に供されているもの
イ本市の博物館等において歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別に管理しているもの

(実施機関の責務)
第3条実施機関は、この条例の目的を達成するために、個人情報の保護に関し必要な施策を講じなければならない。

(事業者の責務)
第4条事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、本市が実施する個人情報の保護に関する
施策に協力するとともに、個人の権利利益を害することのないようその適正な取扱いに努めなければならない。

(市民の責務)
第5条市民は、個人情報の保護の重要性を認識し、本市が実施する個人情報の保護に関する施策に協力するとともに、自己の個人情報を適切に管理し、かつ、他人の個人情報の取扱いに当たっては、個人の権利利益を害することのないよう努めなければならない。

第2章実施機関が取り扱う個人情報の保護
第1節実施機関の義務

(届出対象事務の届出等)

第6条
実施機関は、個人情報を取り扱う事務(以下「個人情報取扱事務」という。)であって、個人の氏名、生年月日その他の記述等により、特定の個人を検索し得る状態で個人情報が記録されている公文書を使用するもの(以下「届出対象事務」という。)を新たに開始しようとするときは、あらかじめ、次に掲げる事項を市長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

(1)届出対象事務の名称
(2)届出対象事務の目的
(3)届出対象事務を所管する組織の名称
(4)個人情報の対象者の範囲
(5)記録されている個人情報の項目
(6)個人情報の主な収集先
(7)個人情報の収集方法
(8)その他規則で定める事項

2実施機関は、前項の規定により届け出た届出対象事務を廃止したときは、速やかに、その旨を市長に届け出なければならない。

3市長は、前2項の規定による届出を受けたときは、当該届出に係る事項を八代市個人情報保護審査会(以下この章及び第3章において「審査会」という。)に報告するとともに、一般の閲覧に供しなければならない。

4前3項の規定は、本市の職員又は職員であった者に係る人事、給与、福利厚生等に関する個人情報取扱事務については、適用しない。

(収集の制限)
第7条実施機関は、個人情報を収集するときは、あらかじめ個人情報取扱事務の目的を明確にし当該目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。
2実施機関は、個人情報を収集するときは、本人から収集しなければならない。ただし、個人情報の収集が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1)本人の同意があるとき。
(2)法令又は条例(以下「法令等」という。)に定めがあるとき。
(3)出版、報道等により公にされているものから収集するとき。
(4)個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急やむを得ないと認められるとき。
(5) 国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人(以下「国等」という。)
から収集する場合において、本人以外のものから収集することが事務の執行上やむを得ず、かつ、当該収集をすることによって本人の権利利益を不当に害するおそれがないと認められるとき。
(6) 前各号に掲げる場合のほか、審査会の意見を聴いた上で、本人から収集することとしたのでは実施機関の個人情報取扱事務の目的の達成に支障が生じるおそれ又は実施機関の個人情報取扱事務の円滑な実施が困難となるおそれがあると実施機関が認めるとき。
3実施機関は、思想、信条及び信教に関する個人情報並びに犯罪歴その他社会的差別の原因となるおそれのある個人情報を収集してはならない。ただし、法令等に定めがあるとき、又は審査会の意見を聴いた上で、当該個人情報取扱事務の目的を達成するために必要で欠くことができないと実施機関が認めるときは、この限りでない。

(利用及び提供の制限)
第8条
実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために、個人情報を実施機関の内部で若しくは相互に利用し、又は実施機関以外のものに提供してはならない。ただし、当該個人情報の利用又は提供が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

(1)本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき。
(2)法令等に定めがあるとき。
(3)出版、報道等により個人情報が公にされているとき。
(4)個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急やむを得ないと認められるとき。
(5) 専ら統計の作成又は学術研究の目的のために利用し、又は提供する場合において、本人の権利利益を不当に害するおそれがないと認められるとき。
(6)実施機関がその所管する個人情報取扱事務に必要な限度で個人情報を内部で又は相互に利用する場合において、当該個人情報を利用することについて相当の理由があると認められるとき。 (7)国等に個人情報を提供する場合において、個人情報の提供を受けるものが、その所管する事務に必要な限度で個人情報を使用し、かつ、当該個人情報を使用することについて相当の理由があると認められるとき。
(8)前各号に掲げる場合のほか、審査会の意見を聴いた上で、公益上の必要その他相当の理由があると実施機関が認めるとき。
2実施機関は、前項第6号又は第7号の規定に該当することにより、個人情報を利用し、又は提供したときは、審査会にその事実を報告しなければならない。

(オンライン結合による提供)
第9条実施機関は、オンライン結合(通信回線を用いて実施機関が管理する電子計算機と実施機関以外のものが管理する電子計算機その他の情報機器とを結合し、実施機関の保有する個人情報を実施機関以外のものが随時入手し得る状態にする方法をいう。以下同じ。)により、個人情報を実施機関以外のものへ提供してはならない。

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、公益上の必要があり、かつ、個人の権利利益を害するおそれがないと認めるときに限り、オンライン結合により、個人情報を提供することができる。
この場合において、実施機関は、あらかじめ、審査会の意見を聴かなければならない。その提供の内容を変更するときも、同様とする。

(適正管理)
第10条実施機関は、個人情報の漏えい、滅失、改ざん及びき損の防止その他の個人情報の適正
な管理のために必要な措置(以下「安全確保の措置」という)を講ずるよう努めなければならない。

2実施機関は、個人情報取扱事務の目的を達成するために必要な範囲内で、個人情報を正確かつ最新の状態に保つよう努めなければならない。

3実施機関は、個人情報取扱事務の目的に照らし、保有する必要がなくなった個人情報を含む
公文書を確実かつ速やかに廃棄し、又は消去しなければならない。ただし、歴史的、文化的又
は学術的資料として管理する必要があるものについては、この限りでない。

(職員等の義務)
第11条実施機関の職員又は職員であった者は、職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。

(提供先に対する措置要求)
第12条実施機関は、実施機関以外のものに個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、提供を受けるものに対して、当該個人情報の使用目的若しくは使用方法の制限その他の必要な制限を付し、又はその適正な取扱いについて必要な措置を講ずることを求めなければならない。
(外部委託等に関する措置)

第13条実施機関は、個人情報取扱事務を実施機関以外のものに委託しようとするとき、又は公の施設(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条第1項に規定する公の施設をいう。以下同じ。)の管理を指定管理者(同法第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。以下同じ。)に行わせようとするときは、その契約又は協定において、委託を受けたもの又は指定管理者(以下「受託者等」という。)が講ずべき安全確保の措置を明らかにしなければならない。

2受託者等は、前項の契約又は協定に基づき安全確保の措置を講ずるよう努めなければならない。

3受託者等が行う実施機関の個人情報取扱事務又は公の施設の管理の業務に従事している者又は従事していた者は、当該事務又は業務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。

第2節個人情報の開示、訂正、消去及び利用等中止請求

(開示請求権)
第14条何人も、実施機関に対し、公文書に記録されている自己に関する個人情報(本市の職員又は職員であった者に係る人事、給与、福利厚生等に関する事務に係るものを除く。以下「自己情報」という。)の開示の請求(以下「開示請求」という。)をすることができる。

2未成年者又は成年被後見人の法定代理人(以下「法定代理人」という。)は、本人に代わって開示請求をすることができる。

(開示請求の手続)
第15条開示請求をしようとする者は、実施機関に対し、規則で定める請求書を提出しなければならない。

2開示請求をしようとする者は、実施機関に対し、自己が当該開示請求に係る個人情報の本人又はその法定代理人であることを証明するために必要な書類で規則で定めるものを提出し、又は提示しなければならない。

(個人情報の開示義務)
第16条実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る公文書に記録されている個人情報に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが含まれている場合を除き、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、当該個人情報を開示しなければならない。

(1)法令等の定めるところにより、本人に開示することができないと認められる情報
(2) 開示請求者(第14条第2項の規定により法定代理人が本人に代わって開示請求をする場合にあっては、当該本人をいう。以下この号及び次号、第17条第2項並びに第20条第1項において同じ。)以外の個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は開示請求者以外の特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお開示請求者以外の個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア法令等の規定により、何人でも閲覧することができるとされている情報
イ実施機関が作成し、又は取得した情報で、公表することを目的としているもの
ウ人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報エ当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家八代市個人情報保護条例公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第2項に規定する特定独立行政法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人の役員及び職員をいう。以下同じ。)である場合において、その職務の遂行に係る情報に含まれる当該公務員等の職及び氏名並びに当該職務遂行の内容オ当該個人が公務員等以外である場合において、その者の有する公的地位又は立場に関連する情報であって、開示しても、当該個人の権利利益を害するおそれがないと認められるもの
(3) 法人等に関する情報又は開示請求者以外の事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報及び実施機関との契約に関する支出に係る公文書に記録されている情報に含まれる当該支出の相手方である法人等又は個人の名称又は氏名を除く。
ア開示することにより、当該法人等又は当該個人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(4) 国等との間における協議、依頼、委任等に基づいて実施機関が作成し、又は取得した情報であって、開示することにより、国等との協力関係又は信頼関係が著しく損なわれると認められるもの
(5) 開示することにより、人の生命、身体、財産等の保護、犯罪の予防又は捜査その他公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれがあると認められる情報
(6) 個人の評価、診断、判定、選考、指導等(以下「個人の評価等」という。)に関する情報であって、開示することにより、当該個人の評価等又は将来の同種の個人の評価等に支障を及ぼすおそれがあるもの
(7) 本市の機関及び国等の機関の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え、若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(8) 本市の機関又は国等の機関が行う監査、検査、取締り、試験、租税の賦課又は徴収、契約、交渉、争訟、調査研究、人事管理その他事務事業に関する情報であって、開示することにより、当該事務事業の性質上、その適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
(9) 未成年者の法定代理人による開示請求に係る情報であって、開示することにより、当該未成年者の利益に反すると認められるもの

(部分開示)
第17条実施機関は、開示請求に係る個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開
示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
2開示請求に係る個人情報に前条第2号の情報(開示請求者以外の特定の個人を識別することができるものに限る。)が含まれている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日その他の開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、開示しても、開示請求者以外の個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。

(開示請求に対する措置)
第18条実施機関は、開示請求に係る個人情報を開示する旨の決定(以下「開示決定」という。)をしたときは、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に必要な事項を書面により通知しなければならない。
2実施機関は、開示請求に係る個人情報を開示しない旨の決定(開示請求に係る個人情報を保有していないときの決定を含む。)をしたときは、開示請求者に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。

(開示決定等の期限)
第19条前条各項の規定による決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求があった日から起算して15日以内にしなければならない。ただし、開示請求者に対し、補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2前項の規定にかかわらず、実施機関は、やむを得ない理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、同項に規定する期間内に、開示請求者に対し、延長後の期限及び延長の理由を書面により通知しなければならない。

(第三者の保護に関する手続)
第20条
実施機関は、開示請求に係る個人情報に本市、国等及び開示請求者以外の者(以下この章において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、開示決定等をするに当 たって、当該第三者に対し、書面により通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2実施機関は、第三者に関する情報が第16条第2号ウ又は同条第3号ただし書に規定する人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報に該当するものとして、当該情報が含まれている個人情報を開示しようとするときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
3実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該個人情報の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、開示決定後速やかに、当該意見書(第31条及び第32条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。

(開示の方法)
第21条個人情報の開示は、実施機関が指定する日時及び場所において行う。
2個人情報の開示の方法は、規則で定める。
3実施機関は、個人情報の開示をすることにより当該個人情報が記録されている公文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他当該個人情報が記録されている公文書の原本を開示しないことにつき相当の理由があるときは、その写しにより開示することができる。
4第15条第2項の規定は、開示決定に基づき個人情報の開示を受ける者について準用する。

(費用の負担)
第22条開示請求に係る個人情報が記録されている公文書の閲覧の手数料は、無料とする。
2開示請求に基づき、個人情報が記録されている公文書の写しの交付を受けようとする者は、当該写しの交付に必要な費用を負担しなければならない。

(簡易開示)
第23条実施機関があらかじめ定めた個人情報について、本人は、第15条第1項の規定にかかわらず、口頭による開示請求をすることができる。

2前項の規定により口頭による開示請求をしようとする者は、第15条第2項の規定にかかわらず、実施機関に対し、自己が当該開示請求に係る個人情報の本人であることを証明するために必要な書類で実施機関が定めるものを提示しなければならない。
3実施機関は、第1項の規定により口頭による開示請求があったときは、第18条の規定にかかわらず、開示決定等を行わないで、直ちに個人情報を開示しなければならない。この場合において、当該個人情報の開示は、実施機関が定める方法により行うものとする。

(訂正請求権)
第24条何人も、開示を受けた自己情報に事実の誤りがあると認めるときは、実施機関に対し、その訂正(追加及び削除を含む。以下同じ。)の請求(以下「訂正請求」という。)をすることができる。

2第14条第2項の規定は、訂正請求について準用する。
(訂正請求の手続)
第25条訂正請求をしようとする者は、実施機関に対し、規則で定める請求書を提出しなければならない。
2訂正請求をしようとする者は、実施機関に対し、訂正を求める内容が事実に合致することを証明する書類等を提出し、又は提示しなければならない。
3第15条第2項の規定は、訂正請求をしようとする者について準用する。

(個人情報の訂正義務)
第26条実施機関は、訂正請求があったときは、訂正につき法令等に特別の定めがあるとき、実施機関に訂正の権限がないときその他訂正しないことにつき正当な理由があるときを除き、当該個人情報を訂正しなければならない。

(訂正請求に対する措置)
第27条実施機関は、訂正請求に係る個人情報を訂正する旨の決定をしたときは、訂正請求をした者(以下「訂正請求者」という。)に対し、その旨を書面により通知しなければならない。

2実施機関は、訂正請求に係る個人情報を訂正しない旨の決定をしたときは、訂正請求者に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。

(訂正決定等の期限)
第28条前条各項の規定による決定(以下「訂正決定等」という。)は、訂正請求があった日から起算して30日以内にしなければならない。ただし、訂正請求者に対し、補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2第19条第2項の規定は、訂正決定等について準用する。

(消去請求権等)
第29条何人も、自己情報が第7条の規定に違反して収集されていると認めるときは、実施機関に対し、その消去の請求(以下「消去請求」という。)をすることができる。
2消去請求をしようとする者は、実施機関に対し規則で定める請求書を提出しなければならない。
3第14条第2項の規定は消去請求について、第15条第2項の規定は消去請求をしようとする者について、第27条の規定は消去請求に対する措置について、前条の規定は消去決定等の期限につ
いて準用する。

(利用等中止請求権等)
第30条何人も、自己情報が第8条第1項又は第9条の規定に違反して利用され、又は提供されていると認めるときは、実施機関に対し、その利用又は提供の中止(以下「利用等中止」という。)の請求(以下「利用等中止請求」という。)をすることができる。
2利用等中止請求をしようとする者は、実施機関に対し、規則で定める請求書を提出しなければならない。
3第14条第2項の規定は利用等中止請求について、第15条第2項の規定は利用等中止請求をしよ
うとする者について、第27条の規定は利用等中止請求に対する措置について、第28条の規定は利用等中止決定等の期限について準用する。

第3節救済措置等
(不服申立てに関する手続)
第31条実施機関は、開示請求、訂正請求、消去請求又は利用等中止請求に対する決定について
行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てがあった場合は、次の各号のいずれかに該当するときを除き、審査会に諮問をしなければならない。
(1)不服申立てが不適法であり、却下するとき。
(2) 不服申立てに係る開示しない旨の決定を取り消し、当該不服申立てに係る個人情報の全部を開示するとき。ただし、当該開示決定等について反対意見書が提出されているときを除く。
(3) 不服申立てに係る訂正しない旨の決定を取り消し、当該不服申立てに係る個人情報を訂正請求と同一の内容で訂正するとき。
(4) 不服申立てに係る消去しない旨の決定を取り消し、当該不服申立てに係る個人情報を消去請求と同一の内容で消去するとき。
(5) 不服申立てに係る利用等中止をしない旨の決定を取り消し、当該不服申立てに係る個人情報を利用等中止請求と同一の内容で利用等中止をするとき。

(諮問をした旨の通知)
第32条
前条の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問庁」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1)不服申立人及び参加人
(2)開示請求者 (開示請求者が不服申立人又は参加人である場合を除く。 )
(3)当該不服申立てに係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者 (当該第三者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)

(第三者からの不服申立てを棄却する場合等における手続)
第33条開示決定に対する第三者からの不服申立てを却下し、又は棄却するときは、第20条第3項の規定を準用する。

(苦情の処理)
第34条実施機関は、当該実施機関が行う個人情報の取扱いに関して苦情の申出があったときは、適切かつ迅速にこれを処理するよう努めなければならない。
第4節他の法令等との調整等

(他の法令等との調整等)
第35条この条例は、次に掲げる個人情報については、適用しない。
(1) 統計法(平成19年法律第53号)第2条第6項に規定する基幹統計調査及び同条第7項に規定する一般統計調査に係る調査票情報(同条第11項に規定する調査票情報をいう。次号において同じ。)に含まれる個人情報その他の同法第52条第1項に規定する個人情報
(2) 統計法第24条第1項の規定により総務大臣に届け出られた統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報
(3) 図書館、博物館その他の本市の施設において、一般の利用その他これに準ずる利用に供することを目的として保有されている個人情報
2他の法令等(八代市情報公開条例(平成17年八代市条例第25号)を除く。)の規定により、自己に関する個人情報の開示、訂正、消去又は利用等中止を求めることができるときは、当該法令等の定めるところによる。
3他の法令等の規定により開示を受けた個人情報について当該法令等に訂正請求、消去請求若しくは利用等中止請求の規定がない場合又は他の法令等若しくは実施機関の定めにより個人情報の内容が許可証、通知書その他の書類に記載され、これらが既に個人情報の本人に交付されている場合には、これらの個人情報を第18条第1項又は第23条第3項の規定により開示を受けた個人情報とみなして、第24条から第30条までの規定を適用する。

第3章事業者に対する施策等
(事業者に対する調査、指導等)
第36条市長は、事業者が個人情報を不適正に取り扱っている疑いがあると認めるときは、当該事業者に対し、説明又は資料の提出を求めることができる。
2市長は、事業者が個人情報を不適正に取り扱っていると認めるときは、当該事業者に対して、当該取扱いの是正を指導し、これに従わないときは、当該取扱いの是正を勧告することができる。
3市長は、事業者が第1項の規定による説明又は資料の提出を正当な理由なく拒んだとき又は前項の規定による勧告に従わないときは、その事実を公表することができる。
4市長は、前項の公表をしようとするときは、事業者に対して弁明の機会を与えるとともに、審査会の意見を聴かなければならない。

(出資法人の措置)
第37条本市が出資している法人であって規則に定めるものは、この条例の規定に基づく本市の施策に留意しつつ、本市に準じた個人情報の保護のために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

第4章八代市個人情報保護審査会
(個人情報保護審査会)
第38条第31条の規定による諮問に応じ、不服申立てについて調査審議するため、八代市個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2審査会は、個人情報の保護に関する重要事項について、実施機関の諮問に応じて調査審議し、その結果を答申し、又は建議することができる。
3審査会は、委員5人以内をもって組織する。
4委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。

(1)学識経験者
(2)市民の代表者
5委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
6委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
7審査会の会議は、公開しない。ただし、審査会が必要があると認めるときは、この限りでない。 8審査会は、不服申立てに係る諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを不服申立人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表する。
9前各項、次条及び第40条に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(審査会の調査権限)
第39条審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、開示決定等、訂正決定等、消去決定等又は利用等中止決定等に係る個人情報が記録されている公文書の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された公文書の開示を求めることができない。
2諮問庁は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、開示決定等、訂正決定等、消去決定等又は利用等中止決定等に係る個人情報の内容を分類し、又は整理した資料を作成し、提出するよう求めることができる。
4第1項及び前項に定めるもののほか、審査会は、不服申立人、参加人又は諮問庁(以下「不服申立人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させ、又は鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。

(審査会における意見の陳述等)
第40条不服申立人等は、審査会に対し、口頭で意見を述べる機会を付与するよう求めることができる。この場合において、審査会は、その必要がないと認めるときは、当該機会を付与しないことができる。
2不服申立人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。
3不服申立人等は、審査会に対し、前条第4項又は前項の規定により審査会に提出された意見書又は資料の閲覧を求めることができる。この場合において、審査会は、閲覧を求めた当該不服申立人等以外のものの利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

第5章雑則
(運用状況の公表)
第41条市長は、毎年1回、各実施機関におけるこの条例の運用状況を取りまとめ、これを公表するものとする。

(委任)
第42条この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第6章罰則
第43条
実施機関の職員若しくは職員であった者又は第13条第3項の事務若しくは業務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された公文書又は指定管理者が保有する文書(指定管理者が行う公の施設の管理の業務に従事 している者が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該指定管理者が行う公の施設の管理の業務に従事している者が組織的に用いるものとして、当該指定管理者が保有しているものをいう。以下同じ。)に記録された個人情報を含む情報の集合物であって、一定の事務の目的を達成するために特定の公文書又は指定管理者が保有する文書に記録された個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第44条前条に規定する者が、その事務又は業務に関して知り得た公文書又は指定管理者が保有する文書に記録された個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は
盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第45条実施機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人
の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第46条第38条第6項の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第47条偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく個人情報の開示を受けた者は、5万円以下の過料に処する。

附則
(施行期日)
1この条例は、平成17年8月1日から施行する。
(経過措置)
2この条例の施行の際現に行われている届出対象事務についての第6条第1項の規定の適用については、同項中「を新たに開始しようとするときには、あらかじめ」とあるのは、「で現に行われているものについては、この条例の施行後遅滞なく」とする。
3この条例の施行の際、合併前の八代市、坂本村、千丁町、鏡町、東陽村及び泉村から承継された個人情報については、この条例の相当規定により収集されたものとみなす。
4この条例の施行の日の前日までに、合併前の八代市個人情報保護条例(平成14年八代市条例第22号)、坂本村個人情報保護条例(平成17年坂本村条例第4号)、千丁町個人情報保護条例(平成17年千丁町条例第3号)、鏡町個人情報保護条例(平成16年鏡町条例第13号)、東陽村個人情報保護条例(平成17年東陽村条例第6号)又は泉村個人情報保護条例(平成17年泉村条例第9号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

附則(平成19年12月18日条例第35号)
この条例は、公布の日から施行し、改正後の八代市個人情報保護条例及び八代市情報公開条例の規定は、平成19年10月1日から適用する。
附則(平成21年3月26日条例第7号)
この条例は、平成21年4月1日から施行する。

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